やくざいしめんきょもってるだけ

26歳から薬局長を勤めたいち勤め人の思うこと

待望の新人薬剤師配属。僕は君のおかげで心が広くなれた。

 

僕はギリギリ4年制の薬学部で卒業できました。

6年制に移行するはざまの時代で

なかなか後輩が入って来ない時代でした。

 

薬局長になってからも、年上の薬剤師とばかりの仕事で

自分より年下の薬剤師と初めて働くことになるのは、

6年目になる頃でした。

 

そのため、

後輩ができる事はひときわ嬉しい出来事でした。

 

そんな嬉しさを一瞬で破壊させられた新人との出会いを書きたいと思います。

 

 

シャイなのかい?

 

待望の新人でしたし、

北海道外からの配属だったため、

しっかり面倒見てやろうと意気込んでいました。

 

いざ、初対面の挨拶で

 

「  は、ははじめまして、 よ、よよろしくお願いします。  

 

おやおや??

 

声が小さいのと、きょどってるのか、とても聞こえにくい。

 

そのうちなれるかと思ってたんですが、

 お別れが来る日までずっとこのままでした。

 

 

 

ヤマト運輸の伝票が貼れない!?

 

薬局に在庫のない薬が処方されたり、

数量を不足させてしまった場合、

残薬を確認し、宅急便で送らせて頂く事があります。

 

何かモノを誰かに送った事のある人ならば、

あの複写式の伝票に相手と自分の住所を記載し、

配達の箱や封筒に伝票を貼る事ができると思われます。

 

1枚目は保管用

2枚目は裏がシールになっており、

書き終えたら封筒にそのシールを貼りあとは集荷を待つだけです。

 

 今まで、なんども薬を送りになる人がいて、

他の人がその作業をしているはずなのですが、

おそらく見ていなかったのでしょう。

 

彼は、

1枚目の店舗保管の伝票を早速ちぎり、

それを封筒にノリで貼り付けました。。

 

そして、

 

「 で、でできました。 

 

と持ってきてくれました。

 

右手に店舗保管用の伝票がノリでべったりと貼られた封筒と

左手に封筒に貼られはずの複写式の伝票。。

 

 

君は、その左手に持っているものはどうするつもりだったんだい。。。

 

 

 

患者の名前の呼ぶタイミング。。?

 

通常、薬の準備ができたら、

 

患者の名前を呼ぶ→薬の説明する→お会計

 

と言う流れになっています。

 

 

この新人君、何を思ったか、

 

患者の名前を呼ぶ→薬の説明する→患者の名前呼ぶ→お会計

 

なんか1工程多いんですけど、、

 

隣で様子を見ていた僕も、

担当された患者も、

空いた口がふさがりませんでした。

 

そして、

 

「 あ、ぁ、間違った 

 

と一言残し、お会計を何事もなかったかのように済ましたのでした。

 

 

そっか。。

 

間違っただけなんだよね。

仕方ないんだよね。。。

 

 

 

ラップがきれない。。。

 

もうすでに薬局の仕事とは全く関係ありません。 

 

こんな新人でも、なんとか交流を深めようと

他店の新人も一緒にドライブに誘いました。

 

新人はほぼ道外出身者であり、北海道ぽい事を体験させてやろうと思い、

アスパラ狩りとバター作り体験に連れて行きました。

 

アスパラ狩りまでは良かったのですが、

バター作りの時でした。。

 

バターを作るには、ザバスプロテイン缶大の瓶に

生クリームと氷を入れ、ラップをし、蓋をして

激しく振ります。

ひたすら振り続けます。

 

このラップをする作業です。

作業というほどの事でもないのですが。。

 

なんか持ち方から変なんですよね。。。

5歳児に初めてラップを持たしたみたいな。。

 

結局、ラップは綺麗に切れず、ぐちゃぐちゃになり、

同期の新人に取り上げられてしまいました。

 

 

ちなみに、瓶を激しく振るっていう作業もできませんでした。

 

もし、

 

ラップの正しい切り方や

瓶の振り方を

正しく教える事ができるって方がいたら、

ぜひ僕に教えて下さい。

 

 

怒るべきなのか

 

このような新人に何かを教える時に

怒るべきなのでしょうか?

 

最初はイライラもしました。

 

あまり受け答えもできないので、

交換日記のようにノートでやりとりした事もありました。

 

すぐにそのノートは持って来なくなりましたが。。

 

 

途中でイライラしても仕方がないと思えるようになり、

すべてを受け入れる覚悟で接しました。

 

すると怒るどころか、すべて面白く見えてくる事がわかりました。

 

全部、笑ってしまえば良いのだと。

全部、ネタにしてしまえ良いのだと。

 

 

バドミントンをした時も、

君は1回もラケットにシャトルを当てる事ができませんでしたね。

 

わかってるよ。

わざとじゃないって。

すごく真剣なんだって。

 

 

僕は君のおかげで、随分と寛容に

そして、とても心が広く成長できたと思う。

 

ありがとう。